5km~10kmのレーストレーニング

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はじめに

5kmと10kmレースにおけるトレーニングは、ペースや距離、持久力の面で異なる要素が要求される一方、共通する能力も多くあります。ここでは、両レースの特徴や必要な能力、各フェーズのトレーニング内容、そして走行距離別に見た週間のトレーニングプログラムを詳しく説明していきます。


5kmと10kmレースの特徴と必要な能力

5kmレースは短時間で終わる分、高強度で走ることが求められ、レース全体の95〜98%のVO2maxを発揮する必要があります。

10kmレースでは、もう少し長く、持続性も求められるため、強度は90〜94%VO2max程度です。5kmと10kmの両方のレースでは、有酸素性の運動能力が重視され、ペースの維持と持久力が重要です。

また、どちらのレースも距離の3分の2を過ぎた地点で本格的にレースがスタートする感覚を持つと良いです。

5kmでは3km、10kmでは6.5kmを過ぎたあたりでペースを上げる準備が必要であり、それまで余裕を持ったペースで走れるかが大きな鍵です。必要な能力は以下の3点です。

  • VO2max: 最大酸素摂取量であり、身体が利用できる酸素量の限界です。
  • ランニングエコノミー: 消費エネルギーに対するペースの効率を示します。高いエコノミーを持つことで無駄なく走ることができます。
  • LT(乳酸性作業閾値): 乳酸の蓄積が顕著になるポイントで、これを上げると疲労を遅らせることができます。

5kmと10kmレースのトレーニングでは、これらの要素を高めるため、R、I、Tペースのトレーニングを組み合わせ、個人の特性に合わせた練習を行うことが効果的です。


各フェーズのトレーニング内容と目的

トレーニングは大きく4つのフェーズに分かれ、それぞれ目的や重点が異なります。

フェーズI:基礎体力強化とケガ防止

  • 目的: 初期段階での持久力と筋力の向上、ケガを防ぐための耐久性を高める。
  • トレーニング内容:
  • Eランニング: 体力を養い、心拍を上げずに長時間走る練習。
  • ウィンドスプリント: 10〜15秒間の軽く素早いダッシュと、45〜60秒の休息を繰り返す。
  • 軽いヒルランニング: 上り坂を快適に走り、バウンディング(小さな跳ねる動作)を加えることで、筋力と瞬発力を強化。
  • Lランニング: 週走行距離の25%以下の距離を楽に走る。
  • 補助トレーニング: 軽いウエイトを用いたレジスタンストレーニングやプライオメトリクスをサーキット形式で行い、筋肉の瞬発力を向上。

フェーズII:ペースの強化とレースペースの導入

  • 目的: より高強度の練習を取り入れ、レースペースを想定した走りを強化。
  • トレーニング内容:
  • Rトレーニング: 1マイルのレースペースで走る。週走行距離の5%以内に抑える。
  • Tペースランニング: LT向上を目的としたテンポ走。レースペースより少し遅いペースで継続的に走る。
  • Mペースランニング: マラソンペースで走り、長距離を意識したスタミナとエコノミーを養成。
  • Iペースランニング: インターバル形式で、短い距離を設定ペースで走る(週走行距離の8%以内)。
  • 注意点: LランニングとMランニングを交互に取り入れ、負担が偏らないよう調整。週間のトレーニングにバックトゥバックの形式を採用することで、持久力を強化。

フェーズIII:レースシミュレーションとインターバル

  • 目的: 高強度のインターバル練習を通じてレース本番に近いペースでの走りを身につける。
  • トレーニング内容:
  • Iペースインターバル: 400m〜1600mの距離をVDOTに基づいたペースで走る。週2回まで、10km以内に収める。
  • T・Rミックス: レースペースより少し速めのペースとテンポ走を組み合わせ、レース中のスピード変化に対応する力を養う。
  • 回復日: インターバルの後にはEランニングを入れることで筋肉の回復を促進。

フェーズIV:レース直前の調整とコンディショニング

  • 目的: パフォーマンス調整により最高の状態でレースに臨む。
  • トレーニング内容:
  • Tペースランニング: レースペースより少し遅いペースで、持久力を維持。
  • 調整レース: レースと同距離、または短い距離の調整レースに出場し、本番前のシミュレーション。
  • Qトレーニング: Q1としてLランニングまたはMランニング、Q2とQ3ではIペースやTペースのトレーニングを行い、調整。

週間走行距離別トレーニングプログラム

64〜80kmのトレーニングプログラム

フェーズII

  • 第1, 2, 4, 5週: Lランニング、Rトレーニング、T・Rミックスをそれぞれ週1回。
  • 第3, 6週: Mランニング、Rトレーニング、Hペースを1回ずつ。
  • 目的: Lランニングでの持久力維持とRトレーニングによるスピード強化が中心。
  • レース前: 週末のレース予定に合わせて、Q2とQ3のタイミングを調整。

フェーズIII

  • Qトレーニングの移動: 土曜レースの週は、Q2を火曜、Q3を水曜に設定。重要なレースの週はQ2を省略して負荷調整。
  • インターバル: Iペースのインターバルを入れてレース本番のペースで走る練習を行い、VDOTの確認も行う。

フェーズIV

  • 調整レース: 週末のレースがあれば、水曜から金曜をEランニングにして、調整レースに臨む。休養もレース後の日数に応じて設定。

97〜112kmのトレーニングプログラム

フェーズII

  • 第1, 4週: Lランニング、Rトレーニング、R・T・Rのミックスを1回ずつ。
  • 第2, 5週: Lランニング、Rトレーニング、T・Rミックスを1回ずつ。
  • 第3, 6週: Mランニング、Rトレーニング、Hペースをそれぞれ1回。
  • 目的: より多くの走行距離で耐久力を高め、Rトレーニングでペース強化。

フェーズIII

  • レース週の調整: 土曜レースの週には、Q2とQ3のトレーニングを火曜と水曜に設定し、週後半の負担を軽減。
  • インターバル: Iペースのインターバルでスピードと持久力をバランスよく引き出す。トータル10km以内に設定。

フェーズIV

  • VDOT確認とペース調整: 重要レース週はVDOTに応じた調整ペースで、レース週の負荷を抑え、回復の時間を増やす。

このように、各フェーズに応じた計画的なトレーニングを行うことで、5km・10kmレースでの記録向上を目指します。

まとめ

5kmと10kmレースのトレーニングには、ペース強化と持久力の向上が不可欠です。これを達成するためには、各フェーズで異なる目標に沿って、基礎体力の強化からペーストレーニング、そしてレース前の調整まで計画的に行うことが重要です。

特に、VO2max、ランニングエコノミー、乳酸閾値(LT)の向上を目指し、R(レペティショントレーニング)、I(インターバルトレーニング)、T(テンポ走)を適切に組み合わせることが効果的です。走行距離別に見た週間プログラムでは、負荷と休養を計画的に調整し、過負荷を避けながら進めます。

このようにトレーニングを計画し、各フェーズでの目的に沿って取り組むことで、レース当日に目標タイムを達成できるよう、持久力とスピードをバランスよく引き出すことが可能になります。

低酸素トレーニングとダニエルズのフォーミュラの融合

ここで、トレーニング効果をさらに高めるために注目されているのが低酸素トレーニングです。低酸素環境下でのトレーニングは、体が酸素不足に適応しようとするため、V̇O2maxや持久力の向上に効果的とされています。

ダニエルズのフォーミュラを基にしたトレーニングに低酸素トレーニングを組み合わせることで、短期間でのパフォーマンスアップが期待できます。特に、IペースやTペースのような強度の高いトレーニングを低酸素環境で行うと、心肺機能の強化や酸

素運搬能力の向上に大きな効果が見込まれます。

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