Q2マラソントレーニングを実践
ダニエルズのマラソン練習には多くの種類があります。
これらのプログラムは、週間走行距離や時間の余裕によって異なるバリエーションが用意されており、各ランナーが自分に最適なものを選ぶことができるようになっています。
プログラムと特徴
- 初心者プログラム
- 特徴: 毎週3~5日トレーニングを行う
- 想定されるランナー: 初心者、基盤となるストレーニングの経験がほとんどないランナー
- 2Qプログラム
- 特徴: 毎週2日Qトレーニングを行う
- 想定されるランナー: 今までごく日常的に走ってきたランナー、きついQトレーニングに毎週2日を割けるランナー
- 4週間サイクルプログラム
- 特徴: 3週目までは毎週2日Qトレーニングを行う。4週目はEトレーニングのみ行う
- 想定されるランナー: 普段は週に2回Qトレーニングを行い、4週に1回はQトレーニングをせずに距離を踏む週を設定したいランナー
- 5週間サイクルプログラム
- 特徴: 5週間サイクルを時間が許す限り繰り返す
- 想定されるランナー:
- Tトレーニングを重点的に行いたいが、同時にLランニングやMペースランニングを定期的に行いたいランナー
- RトレーニングやTトレーニングも並行して行う
- 週間走行距離とじっくり考えられた練習の中から好きな練習を選べる
- マラソンレースの直前3週間は、表16.3に示された自分の走行距離に該当するプログラムを行うとよい
- レース前18週間のプログラム
- 特徴: 距離を基準としたプログラムと時間を基準にしたプログラムがある
- 想定されるランナー: 距離(km)を基準にしたスケジュールを立てたい、あるいは距離よりも時間を基準にスケジュールを立てたいランナー。
この中で2Qプログラムを実践し、マラソンを2時間45分で走り切る事ができました。
私が行ったマラソン練習、ダニエルズのQ2マラソントレーニングを紹介したいと思います。
はじめに
ダニエルズさん曰くマラソントレーニングで最も重要なことは、誰もが自分に合ったプログラムを作るべきだということです。
ランナーごとに体力やライフスタイルが異なるため、画一的なトレーニングプランが最適であるとは限りません。
初心者、経験者、そしてフルタイムで働いている人など、さまざまなバックグラウンドを持つ人がいます。それぞれの目的や状況に合わせたトレーニングが必要です。
2Qプログラムの概要
2Qプログラムは、18週間にわたって行われるトレーニングプログラムです。
このプログラムの特徴は、毎週2回のQトレーニング(高強度トレーニング)が設定されている点です。
トレーニングの前提として、プログラム開始前に少なくとも6週間の走り込み期間が必要です。
Q1とQ2の設定
QトレーニングにはQ1とQ2の2種類があり、これらは週の異なる日に行います。
Q1トレーニングは、週の最初に行い、次に走るマラソンレースの日と同じ曜日に設定すると良いでしょう。
例えば、レースが日曜日の場合、Q1も日曜日に行います。Q2トレーニングはその後、水曜日か木曜日に実施するのが最適です。
ただし、Q1とQ2の間には、必ずEデー(回復・軽めのランニング日)を2〜3日設ける必要があります。
このように間隔を開けることで、体がしっかりと回復し、次のトレーニングに備えることができるようになります。
Eデーの役割
Eデーは回復とEランニングのための軽めのトレーニング日です。
週間走行距離を達成するための重要な日であり、Eランニング(Easy Run)を行う日です。Eランニングは、無理のないペースで走り、筋肉や心肺機能の回復を促進します。
また、Eデーには、少なくとも週2回、ウィンドスプリント(WS)を追加することが推奨されています。
ウィンドスプリントは、15〜20秒間の素早いランニングを行い、その後45〜60秒の休息を繰り返すトレーニングです。
これにより、ランニングフォームが改善され、スピードアップに繋がります。
レースとトレーニングの兼ね合い
プログラム中にレースに出場する場合、レースはQ1トレーニングの代わりとして扱います。そのため、通常のQ1トレーニングはレース後に週の中ほどで行い、Q2トレーニングをその週は省略します。
また、レース前後のトレーニングも柔軟に調整します。レース直前の3日間はEデーに切り替え、体をレースに最適な状態に整えます。レース後の回復期間としては、レースの距離3〜4kmにつきEデーを1日設けるのが推奨されます。例えば、10kmのレース後には3日間のEデーを確保します。
週間走行距離の調整
各週の走行距離は、プログラム中で最も走行距離の多い週(P)を基準にして設定します。一般的には、Pの80%から100%の範囲内でその週の走行距離を決定します。例えば、Pが80kmのランナーの場合、その週の走行距離は64km〜80kmに設定します。これにより、トレーニングの負荷を適切にコントロールし、無理なくトレーニングを継続することができます。
トレーニングペースの設定
各トレーニングのペース設定には、ダニエルズのVDOTを使用します。VDOTはランナーの持久力を数値化した指標で、最近の10km以上のレースパフォーマンスを基に算出します。レースの距離が長いほど、また最近の結果であるほど信頼性が高くなります。
VDOTを使わない場合、Mペース(マラソンペース)を基準に設定することができます。そこからTペース、Iペース、Rペースをそれぞれ計算します。例えば、Mペースが1kmあたり3分43秒の場合、Tペースは1kmあたり3分35秒、Iペースは3分20秒、Rペースは400m74秒、200m37秒といった具合です。
トレーニング期間のペース調整
トレーニングの初期、中期、最終期の3つのフェーズに分け、それぞれの期間でペースを調整します。
- 初期の6週間: トレーニング最終期のペースに対して、1kmあたり約6秒(1マイルあたり10秒)遅いペースを採用します。
- 中期の6週間: 初期よりもペースを上げ、1kmあたり2.5秒(1マイルあたり4秒)速いペースに調整します。
- 最終期: トレーニング目標に応じたペースでトレーニングを行います。
プログラムの柔軟性と調整
このプログラムは、各個人の状況に応じて調整が可能です。もしQトレーニングが負担に感じる場合は、Eランニングに切り替えることも選択肢として考慮できます。これは、体調や疲労度に合わせて柔軟に対応することが大切だからです。
週間走行距離64km以上のランナー向けQ2プログラム
| レースまで | 最大走行距離に対する割合 | 練習内容 | Qトレーニングの合計距離 |
| 18週 | 80% | Q1 E 6.4km+M 12.8km+T 1.6km+E 1.6km(ノンストップで行う) | 22.4km |
| Q2 E 12.8km+(T 3.2km・休2分)×2+T 1.6km+E 3.2km | 24.0km | ||
| 17週 | 80% | Q1 E 3.2km+T 4.8km+E 40分+T 3.2km+E 1.6km | 20.8km |
| Q2 E 9.6km+(I 3分・jg 2分)×5+(R 1分・jg 2分)×6+E 3.2km | 20.8km | ||
| 16週 | 90% | Q1 E 90〜120分 | 24.0km |
| Q2 E 9.6km+T 3.2km+E 2分+T 3.2km+E 2分+T 1.6km+E 3.2km | 20.8km | ||
| 15週 | 90% | Q1 E 3.2km+M 12.8km+E 1.6km+M 3.2km+E 3.2km | 24.0km |
| Q2 E 40分+(T 3.2km・休2分)×3+E 3.2km | 20.8km | ||
| 14週 | 90% | Q1 E 1.6km+(T 3.2km・休2分)×2+E 60分+T 1.6km+E 1.6km | 24.0km |
| Q2 E 9.6km+(I 4分・jg 3分)×5+E 3.2km | 20.8km | ||
| 13週 | 90% | Q1 E 100〜120分 | 25.6km |
| Q2 E 40分+(T 3.2km・休2分)×3+E 3.2km | 20.8km | ||
| 12週 | 100% | Q1 E 3.2km+M 9.6km+E 1.6km+M 9.6km+E 1.6km | 25.6km |
| Q2 E 9.6km+T 4.8km+E 3分+T 3.2km+E2分+T 1.6km+E 3.2km | 22.4km | ||
| 11週 | 90% | Q1 E 16km+(T 3.2km・休2分)×2+E 3.2km | 25.6km |
| Q2 E 12.8km+(I 3分・jg 2分)×5+(R 1分・jg 2分)×6+E 3.2km | 24.0km | ||
| 10週 | 100% | Q1 E 120分 | 25.6km |
| Q2 E 3.2km+M 19.2km+E 3.2km | 25.6km | ||
| 9週 | 100% | Q1 E 3.2km+M 9.6km+E 1.6km+M 6.4km+T 1.6m+E 1.6km | 24.0km |
| Q2 E 8km+(T 3.2km・休2分)×3+T 1.6km+E 3.2km | 22.4km | ||
| 8週 | 90% | Q1 E 60分+M 12.8km+E 1.6km | 27.2km |
| Q2 E 12.8km+(I 4分・jg 3分)×4+E 4.8km | 22.4km | ||
| 7週 | 90% | Q1 E 120〜150分 | 27.2km |
| Q2 E 3.2km+M 12.8km+(T 1.6km・jg 1分)×3+E 3.2km | 24.0km | ||
| 6週 | 100% | Q1 E 3.2km+M 22.4km+E 1.6km | 27.2km |
| Q2 E 60分+(T 3.2km・休2分)×3+T 1.6km+E 1.6km | 24.0km | ||
| 5週 | 100% | Q1 E 3.2km+T 4.8km+E 60分+T 3.2km+E 3.2km | 27.2km |
| Q2 E 12.8km+(I 3分・jg 2分)×5+(R 1分・jg 2分)×4+E 4.8km | 24.0km | ||
| 4週 | 90% | Q1 E 150分 | 27.2km |
| Q2 E 9.6km+(I 3分・jg 2分)×5+E 6.4km | 20.8km | ||
| 3週 | 90% | Q1 E 1.6km+M 12.8km+E 1.6km+M 9.6km+E 1.6km | 27.2km |
| Q2 E 6.4km+(T 3.2km・休2分)×2+(T 1.6km・休1分)×3+E 3.2km | 20.8km | ||
| 2週 | 90% | Q1 E 1.6km+(T 3.2km・jg 2分)×3+E 60分 | 24.0km |
| Q2 E 6.4km+T 1.6km+M 3.2km+E 1.6km+T 1.6km+M 3.2km+E 3.2km | 20.8km | ||
| 1週 | – | 7日前(Q1) : E 90分 | 16.0km |
| 6日前 : E 60分 | 12.8km | ||
| 5日前(Q2) : E 3.2km+(T 1.6km・休2分)×3+E 3.2km | 11.2km | ||
| 4日前 : E 50分 | 9.6km | ||
| 3日前 : E 30〜40分 | 8.0km | ||
| 2日前 : E 0〜20分 | 3.2km | ||
| 1日前(レース前日) : E 20〜30分 | 4.8km |
上記表の様に週間走行距離が64km以上のランナーは、1回のQ練習で20km以上を走行することが多く、まずEランニングを行った後にM、T、Iのトレーニングを行います。マラソンはレース自体が長時間になるため、練習でその長さに慣れることは非常に効果的です。
時間をかけてしっかり練習すれば、体は確実に慣れていきます。
また、90分以上のEランニングを行うことが多く、90分から120分、さらに150分へとステップアップしてトレーニングできるのも非常に良い点です。慣れないうちは90分が非常に長く感じるかもしれませんが、こなしていくうちに自信と体力がついてくるのを実感できるでしょう。
特に150分のトレーニングは非常に退屈な練習となりますが、この距離はQ2マラソントレーニングの終盤に位置づけられていますので、これまでしっかりトレーニングを積んできた方は自信を持って取り組むことができます。必ず達成できるはずです。
ダニエルズ氏のトレーニングメソッドは、1つ1つのトレーニングをこなすことで体が着実に効果を得られ、無理なく実施できる内容になっています。また、1つのQトレーニングの中にも様々なペースが組み込まれており、こなしていくうちにあっという間に終わる印象を受けるでしょう。
ただし、トレーニング内容を覚えるのが難しいという課題があるかもしれません。しかし、Garminのワークアウト機能を利用すれば、ワークアウトを開始するだけでペースや時間などをGarminで確認できるため、その指示に従ってトレーニングを完了することができます。
練習前に自分がこなせるか不安に思うかもしれませんが、週間走行距離や正確なVDOTを測定し、適切なペースを設定しておけば、必ずこなせるはずです。本当です。
まとめ
ダニエルズの2Qプログラムは、個々のランナーに合わせて柔軟に対応できるマラソントレーニングのガイドラインを提供しています。
自分に合ったプログラムを選び、適切なペースでトレーニングを進めることで、パフォーマンス向上だけでなく、健康維持にもつながります
低酸素トレーニングとダニエルズのフォーミュラの融合
ここで、トレーニング効果をさらに高めるために注目されているのが低酸素トレーニングです。低酸素環境下でのトレーニングは、体が酸素不足に適応しようとするため、V̇O2maxや持久力の向上に効果的とされています。
ダニエルズのフォーミュラを基にしたトレーニングに低酸素トレーニングを組み合わせることで、短期間でのパフォーマンスアップが期待できます。特に、IペースやTペースのような強度の高いトレーニングを低酸素環境で行うと、心肺機能の強化や酸
素運搬能力の向上に大きな効果が見込まれます。
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